2020.4.10を受け

さいたま市「Web学習コンテンツ『スタディ エッセンス』」に関わる問題点

 

作成経緯と意図・内容(4月10日 校長・情報主任会での説明)

 

国のガイドラインは「学習に著しい遅れが生じることのないよう…必要な処置を講じること」だが、

 

さいたま市「これを機に、市立学校全ての児童生徒の学びをさらに深めるため、Web学習コンテンツを下記の通り整備することといたしました。整備推進の趣旨をご理解の上ご協力を宜しくお願いいたします。」

 

つまり、・・・

・休校中の学習保証でなく、ICT教育推奨の取組。(口頭での説明)。

・「学びをさらに深めるため」の動画を、全学年すべての単元15分で作れ、ということ。

・さいたま市のYou Tubeチャンネルで公開。セキュリティ事項は、児童生徒の掲示物が映らないこと、教材の著作権の2点だけ。

・「ご協力をお願い」ということは、強制力はないのでは。

 

職場で出された意見・問題点

・全国に向けての「さいたま市やってます」アピールはいらない。子どもの目線で子どもに必要な支援がしたい。

・何のために何をやらなければいけないのか整理されていない。全く意味のないアピールとしか思えない。

・校長会で一方的に話し、質問も受け付けないなんておかしい。

・現場を信じず、余計な縛りを加えてさらに混乱させるばかりか、コンテンツ作りのようなことでは現場の力を過信して丸投げ…。You Tubeも見ましたが、あれでは作る意味がないです。…個人的にはあきれています。

 

〈You Tubeについて〉

・不特定多数の人が目にするのに、なぜYou Tubeなのか。

・子どもにYou Tubeを推奨する危険性は。ただでさえ子どもが見続ける危険性があるのに。

・You Tubeを見られない子どももいる。学習支援の方法が偏っているのではないか。

 

〈内容について〉

・素人が配信に耐えられる内容を作る技術がない。

・小規模校は大変。

・(下)の指導書がまだ届いてもいない。教材研究もできないのに動画なんか作れない。

・3交代制で今月の出勤日が4回ほど。5月7日まででは期間も短く、本当に作ることができるのか。

・内容も不充分になるのでは。作成した内容に責任が持てない。

・市教委の5分動画を見たが、内容に疑問を感じた。これを15分も作るのか。

・何時間もある大きな単元では、学習のどこを扱えばいいのか。

・通級学級:新年度で、まだ会った事もない子どもに何を伝えたらいいのか。

・支援学級:支援学級の児童は一人ひとり課題が違う。画面を見て習得するのは、そもそも難しい。時

間をかけて作る意味があるのか。

 

〈SNSにおける教職員の人権問題〉について

・You Tubeで顔を出すのは絶対に嫌。自分や他の先生の姿を無防備にネットワークに流すのは危険すぎる。

・体育の実技で動きを見せるとしたら、人が映らざるを得ない。

・教員の声を流すことも人権問題にならないのか。

・作成は強制? 顔出し、声出しは強制してはいけないと思う。

・市教委の動画もすでにフェイスブックで拡散されている。服装、個人の経歴など、関係の無いことを

つぶやく投稿もある。次は、これを私たちにやれと。

・You Tubeは危険。容易に動画を再編集したり、悪用して流したりすることができる。

 

〈多忙化〉

・これまでも、突然の方針変更(しかも保護者と同時にメールで知る)に振り回され、現場は大混乱。

・クラス全員へ電話かけ。一時預りで長時間見守り。その上コンテンツ作り?時間が足りない。

・この時期に1年分の教材研究をしないと、学校が再開した時に、限られた時間で責任をもって授業が

できない。4月が動画作りだけで終わってしまう。

・今やることは休業中の学習保証。トップダウンでなく、クラスや学校の実態に合わせて、自分たちが

考えて行うべき。動画を作っている場合ではない。

 

〈その他〉

・「ラジオでの電話放送」。誰が聞いているの?誰へのアピール?子どもも保護者も聞いていない。

・「ラジオ」はすでに日程まで決められている。少人数校では実施不可能に近い。

 

「さいたま市学習支援コンテンツ saitama citypr」
https://www.youtube.com/playlist?list=PLhOpFff6DKIkPLwurIS8cnVUw6-_FkXXj